
気管支喘息について 
気管支喘息とは
発作性に喘鳴を伴う呼吸困難を示す疾患で、その多くはアレルゲンによる気道の過敏性が存在しています。喘鳴と咳漱、呼吸困難を三徴とする特徴的な症状がみられます。IgEが発症に関わる疾患をアトピー性疾患と言いいますが、気管支喘息もその一つとされます。アトピー性疾患になりやすい体質のことをアトピー性素因と言いますが、この素因のある人では、喘息だけでなく、アトピー性皮膚炎、アレルギー性鼻炎、アレルギー性結膜炎などにもなり易くなります。
診断
前述の症状を有し、気管支拡張剤の吸入により症状や肺機能が改善すれば気管支喘息である可能性が大変高いと考えられます。そして、感染症に基づく喘鳴やその他の病変が除外されれば診断は確定します。
検査的にみますと、一般にアトピー性素因のある人では血液中のIgEレベル(総IgE値)が高くなっています。気管支喘息では抗原特異的IgE抗体(IgE-RAST)の測定を行うとダニ抗原や特定の食品に対する抗体が高値を示す場合が少なくありません。それらの抗原にさらされると症状が悪化する場合には、その物質を原因抗原と考えてさしつかえないでしょう。ダニを主とする外来抗原に特異的なIgE抗体が見出されるものをアトピー型、特異的な抗体を証明できないものを非アトピー型と呼んでいます。
この他の検査として、血液中の好酸球増多、白血球ヒスタミン遊離試験、リンパ球刺激試験、血清サイトカイン測定などが知られています。
治療
気管支喘息の重症度に応じて予防的薬物療法に関する治療方針が段階的に決められます。軽症間欠型から重症持続型までステップ1から7までの薬物療法プランがあります。最近では、比較的軽症であってもステロイド製剤の吸入療法が行われるようになってきています。
- アレルゲンの除去
アレルギー性疾患では、その原因(アレルゲン)を見つけ、これを除去するのが理想です。気管支喘息では、ダニ抗原に感作されていることが少なくありません。そのような場合には、ダニを生活の場から減らすような工夫が大切になります。ダニ、室内塵、ペットの皮膚、カビなどをできるだけ除去すること。絨毯などをなくして十分な換気を行う。また、乾燥機などを使用して湿度を低くしておくことも大切です。カビ、ゴキブリなどが抗原になることもありますので、その除去あるいは駆除に努めましょう。この他、誘因としてタバコ、花火、バーベキューの煙などにも注意が必要でしょう。
- 内服薬
抗アレルギー製剤:
最近では、様々な抗アレルギー薬が開発されています。一日一回でアレルギー反応を抑え、喘息発作を低減させる薬剤がQOLを改善します
キサンチン製剤(RTC(round the clock)法):
予防薬としても使用されます。有効血中濃度を適正に保つことで効果を発揮します。
気管支拡張薬
喘息発作時には大変役に立つお薬といえます。
- 吸入薬
インタール吸入:
アレルゲンが気管支粘膜上皮につくのを抑制します。少量の気管支拡張剤(メプチンなど)とともに吸入する方法が用いられます。在宅吸入療法として利用されることも少なくありません。
ステロイド製剤の吸入:
最近では補助器具などを用いて、比較的低年齢のお子さんでもステロイド製剤の吸入が行われるようになっています。吸入後のうがいを上手にすることが副作用を抑えることにつながります。
気管支拡張剤の吸入:
喘息発作が起こってしまったら、速効性のある気管支拡張剤の吸入が役立ちます。吸入薬のみに頼ってこれを多用することは副作用の点から好ましくありません。必ず、用法用量を守って使いたいものです。